デジタルSAT 勉強法何から、いつから、
どの順番で

帰国子女・インターナショナルスクール生向けの、デジタルSATの進め方です。 問題集を最初から解く、という始め方をほとんどの人がしますが、 それは自分がどこで落としているかを知る前に時間を使うやり方です。 このページは順番の話だけをします。教材はすべてこのサイトに無料で置いてあります。

1. まず、試験の形を知る

デジタルSATは Bluebook というアプリで受けます。合計2時間14分・98問。 紙のSATと決定的に違うのは、前半モジュールの出来で後半の難易度が変わることです。 だから前半を落ち着いて取ることの価値が、紙のときより大きくなっています。

セクション構成問題数時間1問あたり
Reading & Writing2モジュール54問64分約70秒/問
Math2モジュール44問70分約95秒/問

1問70秒は、読み直す時間がないということです。 読解力で押し切る作戦が成立しないのはここで、 手順で決められる問題を手順で決めて、その分の時間を残りに回す以外に方法がありません。 Mathは全問で電卓が使えます(Desmos が画面内にあります)。 受験日と申込はCollege Boardの公式サイトで確認してください。年に複数回あり、 出願の締切から逆算して2回は受けられる日程を先に押さえるのが普通です。

2. いつから始めるか

決め方は「何年生だから」ではありません。出願の締切から逆算します。 スコアが出願に間に合う最後の回があり、その前に1回受けておきたいので、実際に使えるのは最後から2回目までと考えるのが安全です。 そこから、必要な準備期間を引きます。

先にやること。 準備期間の見積もりは、Bluebook の公式模試を1回、時間を計って受けるまで始まりません。 これは無料で、College Board が配布しているものです。 その1回で、Reading & Writing と Math のどちらで落としているか、 時間が足りないのか内容が分からないのか、がはっきりします。 この2つが分かる前に問題集を買うのは、地図を見ずに歩き出すのと同じです。

3. 順番は、点数の伸びしろではなく「持ち越せる量」で決める

ここは他の教材と順番が違うので、理由まで書いておきます。 ふつう学習順は、出題数が多い順か、難易度の低い順に決めます。どちらも悪くはありませんが、 独学でいちばん効くのは別の基準です。一つの解説を読んだとき、それが次の「別の」問題にどれだけ使えるか

Boundaries(句読点)のルールは有限で、一度おぼえれば毎回そのまま使えます。1問解くごとに、残り全部が少し楽になります。 一方 Rhetorical Synthesis の手順は、その分野の外ではほとんど使い道がありません。 同じ1時間なら、持ち越せるほうを先にやる。だからこの順番です。

  1. 01Boundaries句読点

    セミコロン、コロン、コンマ。ルールは有限で、おぼえれば毎回そのまま使えます。

  2. 02Form, Structure & Sense文の形

    主語と動詞の一致、時制、代名詞、並列。12問はすべて、空所の外にある一語で決まります。

  3. 03Command of Evidence表から根拠を選ぶ

    誤答も全部、表を正しく読んだ本当の文です。数字の読み違いは一つもありません。

  4. 04Transitions接続語

    関係は5つだけ。むずかしいのは、その関係を表す英語を25語知っているかどうかです。一覧を先に出します。

  5. 05Words in Context文脈から語を選ぶ

    知らない語を当てる問題ではありません。選択肢は四つとも文法的に収まるので、向き(プラス・マイナス)と強さだけが決め手になります。

  6. 06Rhetorical Synthesis目的に合わせて書く

    誤答もすべて、ノートから正しく作られた本当の文です。だから内容の正誤では決まりません。

4. 単語は、おぼえ方を変える

SATは辞書的な定義をほとんど聞いてきません。文を見せて、どの語がそこに合うかを聞いてきます。 だから語ごとに必要なのは二つだけです。よい意味かわるい意味か、 そしてどのくらい強いか。 disparage と vilify はどちらも「批判する」ですが、容赦ないのは片方だけです。 そこさえ合っていれば、意味の記憶がぼんやりしていても多くの問題は解けます。991語をこの考え方で整理した単語帳を無料で公開しています。A–Z順ではなく、意味の38テーマに分けてあります。

5. Math は、数学ではなく英語を見る

帰国生がSAT Mathで落とす問題の多くは、数学の内容ではなく数学を包んでいる英語で落ちています。 引き算の順序をひっくり返す less than の語順、不等号の向きを決める at mostin thousands と書かれた表の見出し、x を求めさせてから 2x を聞いてくる設問。 日本の課程ですでに終えた範囲がほとんどなのに点にならない場合、疑うのはここです。答えを変えてしまう英語だけを12モジュールに整理したガイドがあります。

やらないほうがいいこと

  • 模試を受ける前に問題集を買う。どこで落としているか分からないうちは、一番得意な分野を一番たくさん解いてしまいがちです。
  • 解き直しを「正解を見る」で終わらせる。大事なのは、選んでしまった誤答がなぜ正しく見えたかです。そこが自分の癖で、次も同じところで間違えます。
  • 英語の解説を、分からないまま読み流す。このサイトの解説は4段階で日本語を足せます。分かる言語で理解してから、少しずつ日本語を減らしてください。 順番が逆だと、理解したつもりだけが残ります。
  • 単語を A–Z 順でおぼえる。試験は意味の近い語を並べて選ばせます。近い語どうしをまとめておぼえないと、本番で並んだときに区別がつきません。

ここから始めてください

Bluebook の公式模試を1回受けたら、Reading & Writing は上の順番どおりに、 Math は落としたモジュールから。練習99問と単語991語、すべて無料です。

Reading & Writing へMath へ

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